新型コロナウイルスワクチン大作戦

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ワクチン大作戦

こんにちは。

世界では今、新型コロナウイルスが猛威を奮っています。

すでにアメリカ、イスラエル、イギリスなど国民の多くがワクチン接種を済ませているのに比べ、日本の摂取率はまだ2%程度とのこと。。。

んー、オリンピックほんとにやる気なんですかね。

というわけで、ワクチン後進国と揶揄されそうな日本を尻目に、シエラトロピカルメディカルセンターでは、コロナウイルスのワクチンロールアウト大作戦を実施することにしました。

対象は、シエラトロピカルのパイナップル農場で働いている人たちとその家族。でも、村の人々はほとんど雇用されていますので、まぁ、言ってみれば村ごとワクチンしてしまいましょう、という計画です。

実は、こちらでは、あまりCovid-19が流行していません。

1日に判明する陽性者の数も一桁台。ですので、危機意識はほとんどなく、マスクをしている人なんか街でほとんど見かけません。ワクチンが無料で接種できるということを知らない人も多くいます。

なので、いまがチャンス!!、と急遽ワクチンキャンペーンをすることにしました。

実際、Covid-19が流行り始めてからワクチンを探しても、医療資源の乏しいこの国ではあっという間にワクチンは足りなくなり、パニックになることは明らかです。

おまけに今のインドの現状を見ると、遠く離れた西アフリカでも楽観視はできないと思っています。

インドの現状は、脆弱な医療体制が原因とか、第一派を抑え込んだから気が緩んだ、とか言われていますが、ウイルス自体の変異も見逃せないと思っています。この変異株がいつ入り込んでもおかしくありません。

エボラウイルスとかもっと恐ろしいウイルスと戦ってきた人たちですから、新型コロナウイルスなんてこっちの人たちにしてみれば、取るに足らないウイルスなのかもしれませんが。。。。

インドに比べれば、医療体制がはるかに脆弱なこの国で、一回パンデミックが起こってしまったら、、、と考えるだけでも恐ろしいです。

なので、せめてこの農場にいる人だけでも、まだみんながのんびりしている間に、ワクチン打ってしまおうという作戦です。

従業員の数は全部で1200名ほど。

集団免疫には人口の70%が必要と言われていますが(ちょっとこの根拠を理事長は知りません、、どなたか教えてください)、村全体となるとちょっと何人いるのか把握できません。

とりあえず、従業員の半分が接種することを目標として、600名の接種を目指します。

ワクチン接種会場での受付風景

こちらで接種可能なワクチンは、アストラゼネカ製か中国製のShinovacのどちらかです。

政府公認のワクチンチームしか、実際に接種を許されていませんので、そのチームを2日間ばかりお借りしてくるという作戦です。

この近辺だと、ボーかコリボンドという町の2つのワクチンチームしかありません。

近いのはコリンボンドなので、そこのチームに来てもらうことにしました。

ワクチンチームとの調整には、うちのコミュニテイヘルスオフィサーのジョン君が大活躍しました。「ジョン君」とか言ってますが、理事長より年上で、「国境なき医師団」での経験が16年もあるという、歴戦の勇士です。

医者じゃないけど、理事長よりよっぽど頼りになります。

外来で、理事長が診察したあとに、ジョンのところにいって、もう一回受診しなおしている不届な患者が後を経ちません。。。。笑

彼は、国境なき医師団時代に、戦争で荒廃した国々で、ワクチン接種プロジェクトをやってきています。ですので、ロジスティックの制限された環境で、いかに人や物を動かすのか、よく心得ています。

2日間のワクチンロールアウト大作戦でしたが、ワクチン接種できたのは、195名でした。んー残念。目標の600人には遠く及びません。

しかし、次回のワクチンスケジュールもすでにジョンが調整済みで、次回は5月31日と決定しました。

今回はちょっと周知する時間も少なかったので、情報が十分に行き渡っていなかったという反省点があります。

次回のワクチン接種日までに、まだ日数がありますので、これからあらゆる手段を使って情報を拡散する計画です。

今日はこのへんで。

ワクチン接種証明書

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