シエラレオネから帰国しました。

その他

こんにちは。

約1ヶ月の事前協議ならびに調査を終えて、日本に帰国いたしました。

今回は、シエラレオネからヨーロッパ経由で、日本に帰国した時のお話をします。

べつに医療の話ではなく、いま途上国や欧州への旅行がどのような感じがお伝えしようと思います。

理事長の帰国ルートは以下のとおりでした。

シエラレオネ ⇨ ベルギー ブリュッセル ⇨ ドイツ フランクフルト ⇨ 東京 羽田です。航空会社はブリュッセル空港とルフトハンザ空港(ANAとコードシェア)でした。

現在、新型コロナウイルスのために欧州各国はロックダウンかそれに近い外出制限を課している国が多くあり、海外からの渡航も依然として厳しく制限されています。

まず必要なのは、新型コロナウイルス感染の陰性証明書の入手です。とにかくこれがないと、はじまりません。シエラレオネでは出発日の2日前までに検査を受けないと結果をもらえません。

ちなみに検査費用は80ドルです。検査を受け2日後に結果を取りに行くと。。。

役所の部屋に通されて中に入ると、まぁー暇そうにしている職員が多いこと。隣の人とおしゃべりをする人、スマホをいじっている人、はんこを押すだけの人。。。。典型的な途上国のお役所あるあるでした。そりゃそうですよね。エボラを経験したこの国では、新型コロナウイルス感染なんてお子ちゃまくらいのレベルでしょうか。でも世界はそれに大騒ぎして、おかげで資金がいっぱい海外から入ってくるのですから、そりゃ無駄な職員も増やします。

とりあえず陰性証明をもらったのはいいのですが、問題はこれからです。前述のとおり、欧州は第3国からの入国を厳しく制限しています。

外務省のホームページで確認してみますと、

  • 入国制限措置に記載されていない場合であっても、無症状であること、陰性証明書の携行、各国当局のウェブサイトへの事前の登録等が入国の条件となっている場合があります。必ず現地の日本国大使館・領事館や各国当局のホームページを参照するほか、在京大使館に確認するなど、最新の情報を十分に確認してください。
  • 入国制限及び行動制限措置に記載されていない場合であっても、日本人が日本以外の国から別の国に渡航する場合(トランジットを含む。)に、渡航先の国が日本人の入国に制限を課すケースがあります。現地の日本国大使館・領事館や各国当局のホームページを参照してください。

というわけで、在ベルギー日本大使館のページを確認してみると、どこになんの情報がでているのかさっぱりわからん!!ほんとーに使いにくいです。探すのも面倒なので、現地のブリュッセル航空に問い合わせることにしました。

基本的に、シェンゲン協定国*以外の第3国からだと入国は難しいので、特別なリクエストが必要になるとのことでした。しかし例外はあるらしく、医療従事者などはその適応をうけない、とのこと。

*シェンゲン協定とは? シェンゲン協定とは、加盟しているヨーロッパの国家間において、出入国検査(国境検査)なしで国境を越えることを許可する協定のことです。シェンゲン協定加盟国を観光目的で訪れる際、日本国籍のパスポートであれば、過去10年以内に発行され、出国予定日から3ヶ月以上の残存有効期間がある場合に限り、ビザなしで入国することができます(LINEトラベル:https://www.travel.co.jp/guide/howto/291/)

理事長の場合は一応(?)医療従事者ということになりますので、まぁ大丈夫かなー、っていうノリでとりあえず空港まで行ってみることにしました。

ちなみに、シエラレオネの空港は世界一アクセスが悪いことで有名です。それもそのはず、首都フリータウンから空港に行くには、海を渡らないといけません。。しかも連絡しているボートの便数も限られているので、相当早く出発しないといけません。

理事長の便は21時出発でしたが、家を出たのは13時です。。。。

さて、ボートに揺られること1時間、対岸の船着場に到着しそこからまたバスに揺られてやっと空港に到着です。

到着したのは14時すぎ。いまはコロナウイルス対策で、空港内に入れる人数を制限しています。空港の前で待たされること2時間、やっと空港に入れることに。

入り口のところで、まず新型コロナウイルスの陰性証明とパスポートを提出します。

すると係官から「ヨーロッパにいくことできないよ。日本に行きたいなら別ルートだな」と言われてしまいました。

やっぱりきたか、と思って、一応事前にブリュッセル航空に確認して渡航は可能との返事をもらっているといくら言っても、「無理」の一点張り。

途上国ではよくある風景ですね。末端では話にならんので、直接航空会社と交渉することにしました。ブリュッセル航空の事務所に行ってみると、比較的話のわかりそうな男性が対応してくれました。ドールの方々にも電話して、実は空港で足止めされている、と窮状を訴えた結果、うえのほうからブリュッセル航空のシエラレオネ事務所所長に電話を入れてくれたらしく、担当の男性にボスから電話がかかってきたみたいでした。

なんだかシステムに入っていろいろ操作が必要みたいで、いろいろ電話して操作しています。どういう理由で渡航可能になったのかはわからず、一応医師免許英文など要求されるかとも思いましたが必要ありませんでした。そして待つこと1時間。

ボーディングパスを出すからついてこい、とのこと。

無事、3枚パスをもらい、出国することができました。

しかしまだ出発まで6時間以上もある。。。。。

とりあえずブリュッセルまではいけることになったので、あとは着いたらなんとかなると思い、空港のベンチでひたすら寝ていました。

ブリュッセルに着いてからは特に問題なく入管も通過できました。別に渡航目的も聞かれず、かなりスムーズ。これはあとからわかりましたが、ベルギーとドイツのトランジットは特に問題ないみたいです。理事長がよく使うサイトLOCOTABIに情報が出ていました。https://locotabi.jp/brussels/guide/tp-sp-immigration_information

欧州は入国厳しいと聞いていたので、また交渉が必要かなと思っていたので、ちょっと拍子抜けでした。

ところが搭乗ゲートに行ってみると、ブリュッセル航空から呼び出しが。

実は、私の発券番号はもともと違う人の番号だったらしく、もとの持ち主が発券できずに困っている、とのこと。どうもフリータウンで発券する際のミスだろうとのことでした。「こちらのミスなので、新しいパスを発券します」と言われ新しい座席をみると、なんとビジネスクラスにアップグレードされていました。

ラッキー、ということで、喜んで飛行機にのることに。

ブリュッセルからフランクフルトまでは1時間もかからないのですが、フランクフルトからは12時間、しかもANAですからビジネスクラスも期待できます。

ブリュッセル空港 ほとんど人がいません。

フランクフルトに到着して、さーつぎはANAだー、と喜んでいたら、後ろから「〇〇さんですか?」と日本語で理事長の名前を呼ぶ声が。。。

だれかと思って聞いてみると、実は私の持っているチケットの本来の所有者らしいということが判明しました。ブリュッセルで発券できず、フランクフルトのANAカウンターで発券してもらって、と言われたそうです。

彼曰く「初めてのことなのでわからないので、一緒に行ってくれないか」とのこと。もとはと言えば、私のシエラレオネでのトラブルが原因ですので、手伝ってあげることに。

この不幸な方は、ある日本企業で電子部品の研究されている方で、ベルギーでは多国間の共同研究できているとのこと。まだ20代なのに、ちょー優秀な方みたいです。

さて、カウンターに行くと、無事発券してもらえましたが、座席を確認すると私と同じ番号が。。。もう一回カウンターに戻って、そのことを告げると、

「あなたはもともとエコノミーだから、この席は取り消しね。エコノミーの席を新しく発券するわ」とのこと。

せっかくのビジネスが。。。幻に終わってしまいました。

でも機内はガラガラで、三人掛けの椅子を一人で使えたので、かなり楽でしたけど。

教訓

今起きている悪いことは、つぎに幸運が訪れる前触れ。しかし、棚からぼたもちのような幸運は長続きしない。

いつもは退屈する帰国の旅ですが、今回は面白くすごせました。

きょうはこのへんで。

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